住宅改修症状別のポイント

住宅改修では、ご利用者の身体状況、家屋状況、家族状況、介護状況などを十分に 考慮し検討しなければなりません。家具の配置換えや少しの工夫で改善されることも良くあります。 また、住宅改修だけにとらわれず、工事を伴わない「福祉用具の活用」などを十分考慮して 幅広い提案を心掛けることが必要です。

半身麻痺

症状の度合いと移動動作にもよるが、「行きと帰り」では手すりを使用する位置が逆になるので取り付ける位置と高さが重要になります。特に立ち座り時と段差の上り下りには、バランスを崩しやすいので「手すり」が必要です。
マヒ側の足を引きずるようであれば転倒の恐れがあるため、段差部分では段差解消が必要です。また、ドアの開閉は片手でも開きやすいレバーハンドル等に取り替える事も重要です。
また、半側空間無視や注意障害などの高次脳機能障害への十分な配慮が必要です。

認知症

他に疾病等を持っていなければ身体機能は高い人が多く、ポイント部分への手すり設置と段差解消 を行うことが望ましい。
一度に多くの住宅改修を行い、本人にとっては急激な環境の変化が伴うと症状が進んでしまう事があるため、医療関係者・介護関係者・家族との相談が重要です。介護する人のことも考慮してできるだけ本人の気持ちを尊重する住宅改修が望ましいです。

視覚障がい

・「視力障がい」

段差がある部分では、認識できる色でコントラストをつけて識別をはっきりさせることが必要です。また、動線上へ手すりを設置することで動線の目印となるのでかなり有効です。夜間はセンサー照明などを設置して、明るい環境を作ることが重要です。

・「視野障がい」

視野が狭くなるなど、全体に見える範囲が制限されているので、動線上の段差を無くし動線に沿って手すりを設置することが望ましいです。また動線上の障害物等を無くすことが重要です。本人とよく打ち合わせを行って、様々なアプローチを考える必要もあります。

関節リウマチ

手すりの形状は握る動作では関節へ負担がかかるので、出来れば手すりの上面が平らな形状のものを使用し、手のひらの広い部分で支えられること が望ましい。更に熱さ冷たさに敏感になるので、むき出しの金属手すりは避けて、木製手すり又は樹脂性の使用が望ましいです。
立ち座りでは低いものは避け、本人の立ち上がりが行いやすい高さでの調整が必要。また症状の度合いや日により身体状況も異なってくる為、必ず動作を確認し関節に負担のかかりにくい住宅改修が重要です。

パーキンソン病

進行性の病気であるため一度に住宅改修を行うのではなく、必要な場所に必要な時期に必要に応じて住宅改修を行うことが重要です。
“動きが緩慢になる”“複雑な動きが行いにくい”“小刻み歩行”“前方突進”など様々な症状が出てくるので、移動動線を短くする等の本人の動きに合わせた住宅改修が必要です。また薬の服用で日常活動が変化するので状態の悪い時を十分に考慮することが重要です。

車いす使用者

室内では段差を無くし移動しやすい環境を作ることが重要。その上で、車椅子で入れないトイレや浴室などへは、立ち座りや移乗用に手すりを設置することが必要です。また室内に限らす屋外からのアプローチも十分考慮し、段差解消や手すり取付けを行うことも必要です。